ブショネ:
天然のコルクに付着した、または混入した細菌コルク洗浄時に残された塩素の反応によって腐食している状態であり、”濡れたまま放置した雑巾やTシャツのような香り”がします。全体の1/10か1/20の確率で存在するようです。以前は塩素でコルクの洗浄をしていましたが、最近では酵素や熱処理を行うことが多いようですが、コルクの熱伝導性は低いため、表面の細菌は死滅しても、内部では生きていることも多いようです。

ブショネや酸化の確認、そして一つの儀式としてテイスティングは存在します。
化学的には天然コルクではなく、スクリューキャップの方が酸化やブショネのリスクは限りなく少ないことは明白です。ただし、ボトルごとの香り、色、味の差は少なく、均一であり、各ワインボトル固有の神秘的な魅力はあまり楽しめません。
天然のコルクは全く同じものは存在しないため、樽や年度が同じでも、その固有のコルクの状態や密封性により、各ボトルごとの味わいはそのボトル唯一のものです。それは人と同じで、まったく同じものは存在しませんのでブショネも一つの味わいかもしれません。

ブショネの原因とされている化学的見解

(Wikipedia” 2,4,6-トリクロロアニソール(TCA)”項から抜粋

木材保存剤や殺菌剤などに利用されるペンタクロロフェノール(PCP)は、光やカビなどの作用により2,4,6-トリクロロフェノール(2,4,6-TCP)に分解される。2,4,6-TCP自体もまた木材保存剤などとして添加される。

2,4,6-TCPはストレプトマイセス属等の微生物の代謝作用によりメチル化され、2,4,6-TCAとなる。

パルプの塩素漂白の際に、リグニンの分解生成物のフェノールが塩素化されて2,4,6-TCPが生じ、これが微生物により2,4,6-TCAとなる経路もある。

TCAはワインのみならず、劣化した食品やミネラルウォーター、梱包材などからも検出されており、食品の風味劣化の新たな元凶として注目されている。

2,4,6-TCAは強いカビ臭を持ち、嗅覚閾値は10pptで、ごく低濃度でも匂いを感じる。これは25mプールの水に2,4,6-TCAを0.005g溶かした場合に10人中9人が匂いを感じ取ることができる値

とのことですので、影響は不明ですが、ワインの開栓後はコルクの状態にかかわらず、戻さないことが風味を損なうリスク回避になると思われます。