高額なフルーツや野菜をエチレンガス腐敗、酸化、カビ、乾燥から守り、みずみずしい状態を長く保つことは、とてもとても重要です。そしてそれらの保存に関して、各フルーツごと、野菜ごとに様々な保存方法が紹介されています。

なかには素晴らしい方法もあれば、商品宣伝などもあるため見極めが必要です。

もし、私たちが一日中、時間を費やすことができ、各保存材料を用意できる余裕があれば、推奨されている各フルーツや野菜ごとの保存方法を実行することは可能かもしれません。

  • 飲食店や洋菓子店で、調理する料理はある程度、安定した品質で提供できますが、調理をほとんど行わないフルーツや野菜料理を安定した品質で提供するためには保存方法は料理でいう下ごしらえや調理と同様にとても重要なファクターです。

フルーツや野菜において腐敗に進む主な原因は、

  • エチレンガス(熟成させるガス):エチレンガスを発生し、自身や近くにあるフルーツや野菜も熟成・腐敗させます。
    • バナナ、りんご、完熟トマト、メロン、桃、アンズ、洋梨、パッションフルーツ、パパイヤ、アボカド、みかん、柿などがエチレンガスを発生します。またこれらのフルーツや野菜はカビの発生率も高く、日に日に風味が変化します。
  • 水分:腐敗ではありませんが、冷蔵庫補完により水分が失われ、瑞々しさが失われると新鮮さを感じれません。イチゴ、梨、桃などで重要です。
  • 酸化:空気中の酸素に接触していると酸化が進み風味が損なわれ、最終的には腐敗してしまいます。
  • カビなど細菌腐敗:カビを含む細菌は果物が大好きです。湿度の高い暖かい部屋ではあっという間に繁殖してフルーツや野菜を腐敗させます。

 

一般的なプラスチック樹脂の食品保存容器(ラップ、袋、ケースなど)のほとんどは水分や気体が通過します。

水分や酸素が通過を防ぐため、焙煎豆、茶葉、ポテトチップスうを含む油菓子などは窒素ガスで置換をしたアルミ包装を使用されています。

フルーツや野菜をプラスチック樹脂の食品保存容器を使い冷蔵保存しても

  • 乾燥している冷蔵庫内では水分が奪われ、室温保存よりも早く瑞々しさが失われます
  • エチレンガス腐敗は進行します
  • 低温によりカビや細菌の繁殖、酸化も遅くはなりますが、進行します
  • 空気中の固体や液体に溶けやすい気体が食材に溶け込み風味など、変質させます

 

【解決策】

(1) 冷蔵: 

酸化やカビを含む細菌から食材を守るためには冷蔵庫での低温保存は不可欠です。

 

(2) アルミホイル包装: 

冷蔵庫で水分を失わないように、アルミホイルで包んで冷蔵保存します。エチレンガスを多量に発生する果実では、一つ一つ小分けして包む事は重要で、食べる時にも便利です。

  • 購入時の新鮮さにもよりますが、イチゴなどは通常の冷蔵庫保存では2日程度で瑞々しさが失われますが、アルミで包んで冷蔵保存するだけで8日前後、瑞々しさを失わず新鮮に保てます。(切ってみると色ですぐにわかります)水分の多く、皮が薄い梨や桃なども同様です。
  • 酸化やカビの繁殖はそのまま保存やプラスチック容器よりは遅くはなりますが、進行はします。

低温で、水分を保ち、エチレンガス腐敗を抑え、カビ・酸化から守り、長期間新鮮に保つためには、

 

(3) 抗酸化ガス+アルミホイルで包装+冷蔵保存: 焙煎コーヒー豆・茶葉・ポテトチップ同様の包装

  • アルミホイルで包み、完全に閉じる前に抗酸化ガスで空気を置換して密閉します。抗酸化ガスが酸化やカビを防ぎますので、涼しい場所に保存すれば、冷蔵によるダメージは受けません。より長く保存するには、そのまま冷蔵してください。(通常の空気保存の2~8倍、新鮮に保ちます)
    • ルンゴCO2で置換: エチレンガス腐敗を抑制します。カビや食中毒菌を含む細菌を死滅、または抑制します。ただし、酸味が少し増します。
    • ルンゴN2で置換: 風味の高いフルーツの酸化防止に効果的です。

少し古めのフルーツを安価に購入し、(2)や(3)で小分けして、美味しく消費することはお勧めです。

 

(4)冷蔵庫を含む保存ケース内にルンゴCO2を噴射し、酸化、エチレンガス腐敗、カビ・食中毒菌を含む微生物の繁殖、害虫から守ります。

  • 寿司ネタ/フルーツ・野菜/惣菜/鮮魚/サンドイッチ・パン/和洋菓子など様々な食材・食品を酸化抑制とともに、エチレンガス、カビ・食中毒菌を含む細菌(好気性菌・嫌気性菌)や害虫から守り長期間新鮮に保ちます。
  • ルンゴシリーズのマルチレギュレーターに抗酸化ガスカートリッジ ルンゴCO2を装着して使用します。ルンゴCO2は1本に約40リットルの炭酸ガスが圧縮されています。ショーケース内に1日約1リットルの充填で約30日以上使用可能です。
  • 赤みを保ちたい精肉では、ガス噴射量を半分以下にして酸素を残してください。

【使用法1】とても簡単でお勧めです。

何度も開閉を行う場合、1日に4回程度(2~4時間毎)ルンゴCO2を噴射します。

  • ONE PUSH MAGICでは1回に約1秒間、スイッチを押します。
  • DIAL MAGICでは約1秒間、ダイヤルを20PSI付近まで回し、0位置に戻します。

 

【使用法2】常時ガスを循環

DIAL MAGICを使用し、水槽の水草育成用CO2ジェネレーターと同じように常時ガスを循環させます。

水槽用CO2ジェネレーターで使用するチューブやスピードコントローラーを使用して1秒に約1ml程度のガスをショーケース内に常時出力します。